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【本のレビュー】『9割捨てて10倍伝わる要約力』――「あなたの話はよく分からない」と言われて傷ついている人を助けるための一冊。

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回は、日本実業出版社様より献本いただきました、『9割捨てて10倍伝わる要約力』の本のレビューをご提供します。献本いただきましたが、一切忖度なしのガチレビューです。



 

このレビューを書く俺について

俺自身は、クリエイティブ系の仕事をしていることもあり、「話の要約」は結構得意な分野になります。しかし、この仕事に就く前から話をまとめるのが上手かったかというとそんなことはなく、むしろ下手なほうで、上司からは「お前の話はいつもよく分からない」と怒られていました。「他人に興味がない人間」とまで言われてましたね(涙)。

 

ただですね。時が流れて、俺自身、要約する力を身につけてから、当時の上司が言っていた「他人に興味がない」の指摘はある意味間違っていなかったと思います。言い方は良くないし、俺の恨みも消えていませんが(笑)。

 

この本を読んでみた感想

「この本にもっと早くに出会っていたら、俺の苦労はもっと少なくて済んだのかな」と思いました。

 

この本は、「情報を整理して要約して話す」ということは、脳が普段どういう情報収集と整理を行なっていているかを解説しつつ、情報を要約するための意識、トレーニング方法がやさしく解説されています。ただ、「こういうことを意識しなさい」と書かれているのではなく、「脳科学的に情報とはこのように蓄積されていくのだから、そのプロセスでこういうことを行なうといい」というように根拠に基づいて解説されていて、かつ、「たしかにそういう場面ってあるよな?」と例があげられているため納得度が高いです。

 

俺の場合は、実践→実践→実践で鍛えられた要約力ですが、身につけたのは非常に感覚的なので、人に教えづらい側面がありました。この本は、体系立てて説明してくれるため、俺自身が「意識せずにやっていたことはこういうことだったんだ」と逆に意識することができるようになった感じです。

 

学びの一例

「要約」というのは、単に話をまとめることではなく、話す相手に手早く伝わるように、伝わる情報と伝える角度を選択することだと、この本には書かれています。その中で印象的だったのは、

 

届ける相手のニーズを満たすと、驚くほど伝わる

 

ということです。

 

例えば、仕事でトラブルが発生した場合。短期的な業績達成のことを第一に考える上司Aさん、長期的な顧客関係性を何より重んじる上司Bさんに対しては、伝えるべき情報の優先順位が変わってくるということです。

 

上司Aさんに対しては、まず業績達成に対して被害は最小限で食い止められそうなこと。その理由。起きてしまった経緯。これから行なおうとしていること。といった順序と内容で話すといいでしょう。

 

上司Bさんに対しては、顧客との関係性に関わる現時点でのお客様の反応について。このような状況になってしまった経緯。こちらの落ち度。これから行なおうとしていること。といった順序といった順序になるそうです。

 

人は自分が興味があることには耳を傾ける。そして、興味がない情報にはイライラするもの。この大前提に立って、どの情報を削ぎ落して伝えるべきことを短くしていくか。要約にはそういう取捨選択が大切だという話なんですね。これは、広告におけるコミュニケーションでも原理原則は同じだと思いました。

 

個人的に気になったところ

この本って、「一度読んだら明日から要約できる話しかたができる」というものではなくて、書かれているトレーニングをくり返し行なって習慣化させていくことが大事だと感じました。

 

例えば、

 

情報収集のステップ1はいろいろな情報を入れること。ステップ2は収集した情報に優先順位をつける(仮説→実践→検証→修正)。ステップ3は誰に伝えるかと相手のニーズを踏まえて、情報の9割をすてる。

 

このプロセスはある程度の期間くり返しやりつづけなければ、身につかないことだと思うのですが、この本はあくまでも読み物であるため、訓練向きの作りにはなっていないんですね。なので、この場所も読み飛ばしてしまいそうになります。

 

これはあくまでもフラッシュアイデアなのですが、収集した情報をまとめたるためのワークシートをQRコードでダウンロードできるようにするとか、ワークシートの使い方が書かれたページがあってもいいかなーと思いました。

 

こんな人にオススメ

「あなたの話はよく分からない!」とか「メール読んだけど結論何が言いたいの?」とか言われることが多く、自分の要約力に問題を感じている人。

 

例えばですが、お子さんを持つ親御さんにも有効かなと思いました。子どもって人の話を聞きませんからね。いかに聞かせるかのコツは要約にあると思うんですよ。

 

話を要約できるようになると人生が変わる、とこの本には書かれていました。ちょっと話は変わりますが、俺も人生が変わったクチです。要約は口に苦し。慣れるまで訓練が必要になると思いますが、説明がスマートだと仕事に困らなくなります。説明下手にコンプレックスを抱いている人は、今の自分に起きていることを理解し、矯正するために何をすればいいかを知るために、この本は役に立つと思いますよ。