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会社に「見せしめ制度」は必要なのかって話。

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俺はいらねえと思うんですよね。

 

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知り合いから恐ろしい話を聞きました。

ある優秀なクリエイターが、人事部が出した社内公募に応募したそうです。それは、企画室の企画職に関するもので、そのクリエーターが以前から興味を持っている仕事でした。社内公募は社員1人ひとりの自由意思で応募することができます。そのクリエイターはダメ元で応募してみました。ダメ元のつもりだったそうです。

ところが、

企画室でも部署の違う彼の活躍は聞き及んでいたらしく、1次選考を通過し、2次選考を通過し、いよいよ最終選考に至りました。彼はそのことを月1回の上司との振り返りミーティングで報告しました。てっきり上司も喜んでくれるかと思いきや、

「お前、何、勝手なことやってんだよ!!」

と、すごく怒られたそうです。上司は言いました。「お前は自分勝手だ。リーダー候補を任せている意味が分かっていない」と。

 

こちらの会社では、「リーダー候補」制度というものがありまして。この制度は、リーダーになるために誰もが通らなければならないものらしいんですけど。「一般社員でありながら、メンバーを持ってリーダーの仕事を体験させてもらえる」というもの。ちなみに、給与は一般社員のまま。仕事はリーダー業務が追加されるカタチです。このリーダー候補期間の働きぶりで、リーダーに昇格できるかどうかが決まるとのこと。最短3ヵ月で昇格できるというルールになっていますが、大体6ヵ月はやらないと昇格できません。

 

こうやって端から話を聞くと、ひどい制度なのですが、誰でもリーダー候補になれるわけではなく、枠数が決まっており、マネージャーが推薦して事業部長に承認された人しかなれないものらしく、上司曰く「お前のために推薦したんだから感謝してもらいたい」「ありがたがってもらいたい」というものらしいです。で、その上司はつづけます。

 

「リーダー候補を任されたということは、来期の組織体制に主要な役割を期待されているってこと。お前にはその自覚がない。そして、これまでお世話になった組織に対して、恩返しをするという発想がない。そこがダメ」

 

とのこと。

 

で、このクリエイターは、部内朝礼の時に「見せしめ」に遭ったそうです。前に立たされて、上司から事の経緯をみんなに話され、「お前はどう思う?」と1人ずつ指して、指された人は「クリエイターさんが間違っていると思います」と言わせた挙句、クリエイター本人には「自分勝手なことをしてすみませんでした!」と全員に謝らされたとか。

 

結局、社内公募は選考が進んでいるためご破算にはできず、おめでたいことにこのクリエイターは内定が出て、企画部に異動することになったそうです。クソみたいな組織とオサラバできて本当によかったよかった。

 

で、

 

俺はこの話を聞いて考えました。「見せしめ」って、そもそも必要なの?

 

組織運営において再発防止という意味があるのだと思いますが、再発防止のために見せしめを作ることが最適な手段だとは俺は思えないんです。やった本人に恥をかかせるわけで。それにどんな意味があるのでしょうか。本人が死ぬほど反省をしているとしたら、こんな追い打ちをかける必要はないし。組織全体に知らしめるのだとしたら、見ている人に恐怖しか与えないですよね。『北風と太陽』でいうところの北風的な恐怖政治は起きたことの戒め以上に体制への悪印象を与えるだけで。俺には賢いマネジメントの選択とは思えないのです。

 

権力者の怒りの発散、でしかないんじゃないでしょうか。

 

案の定、件の上司は組織内にいるメンバーたちの間で著しく評判を落としてしまっているそうです。ところが、恐ろしいことに本人は、自分がやったことを正しいこと、マネジメントは時にイヤなことをやらないといけない。自分はそれをやった男だ、と思っているそうです。本人がそう言っているのを聞いた人がいるのだとか。

 

人の数だけ正義とは存在するもの。自分の正義が他人からどう思われるのかは、自分では気がつきにくいもの。思い込みは悲劇しか生みだしません。そして、いくらそれっぽい理由をつけて見せしめをしても、見ている人は結構本当の理由を分かっていたりするものなんですよね。

 

新天地に配属となったクリエイターくんがまともな組織でのびのびと活躍してくれることを期待しています。

 



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