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トイザらスのロゴの「R」が逆さになっている理由、知っていますか?

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その男は、周囲を気にしつつ、声を小さくして「トイザらスのロゴの「R」が逆さになっている理由、知っていますか?」と聞いてきたのでした。

 

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今から10年くらい前のこと。「実家にいる母の具合が悪いので、地元に戻って看病したい」という理由で宮崎県に帰ったはずの後輩キノシタくん(仮名)から、「ちょっと会えないですか?」と連絡がきたのは、夏が終わり、涼しいような暑いような日々がくり返す、今ぐらいの時期のことでした。

 

新宿の純喫茶で待ち合わせをして、しばらくぶり(5~6ヵ月)に再会したキノシタくんは、会社を辞める時に漂わせていた悲壮感なんてきれいさっぱり消え失せ、ギラギラとランランとした目をしていた。その目を見た瞬間、「こいつ、変なものを始めたな」と分かった俺は、心の中でこう叫んだ。「蒸着」と。俺が心のコンバットスーツを蒸着するタイムはわずか0.05秒にすぎない。臨戦態勢が整った俺は、アイスカフェオレを注文したキノシタくんに先制攻撃を仕掛けた。

 

「看病するって言っていたお母さんの具合はどうだい?」

 

すると、キノシタくんは「こんなことよりも…」と俺の会話を遮ると、あの話をし始めたのです。「トイザらスのロゴの「R」が逆さになっている理由、知っていますか?」。えっ。こいつ、いきなり、何言いだしてるんだ? 俺は一瞬返答に困ってしまいました。すると、彼は誰かに聞かれないように周りを気にしながら、声を小さくして語りだしたのです。

 

トイザらスって、今は子供用品だけを扱っているんですけど、本当はもっと大きなドリームを持っていて。これは本当に秘密なんですけど、大人用のオモチャとかも扱おうという計画があるんです。それで、最終的には全年代層に向けた商品を、それぞれのお店で扱うようにして、マーケットをトイザらスグループで埋め尽くそうとしているんですよ。その夢が実現したとき、ロゴの「R」は元に戻るらしいですよ…!」

 

ドヤァ…という声が聞こえてきそうな笑顔で、キノシタくんは微笑みました。正直いうと、何を言っているのか分かりません。こんな与太話を彼は、インサイダー取引になりそうな機密情報と思っているのでしょうか。ははっ、まさかね。

 

「どうです、驚いたでしょ?」

 

うん、本気にしているようでした。うそーん。仮にも半年間ぐらい彼の教育係として、社会人としての常識を教えてきた俺の苦労はなんだったのか。そんな俺のプチ絶望をあざ笑うかのように、彼は連続攻撃を仕掛けてきます。「俺、他にも、大手新聞社が掴んではいるけど、表に出さないように止められている裏情報、たくさん知っていますよ」。

 

なるほど。面白そうだから、もうちょっと話を聞いてみようかな?と返してみると、彼は少し困った顔をして言います。「でも、ここでは誰かに聞かれる可能性があるからなぁ。あっ、そうだ。今度セミナーを開かれるので、そこに参加してくださいよ」と。なんて、わざとらしい演技!そしてセミナー勧誘キター!

 

今の俺は心にコンバットスーツを蒸着しているものの、セミナー会場はいわばア〇ー空間。「ア〇ー空間に引きずり込め―」と彼は命令されているのだと思いますが、あそこでは彼らは3倍の強さになるため、あまりにもこちらが不利。どうやってスマートに断ろうかと思っていたら、ブルルッブルルッとガラケーがバイブ。

「ちょっとごめんな」とガラケーを確認すると、それは母親からのメールでした。開いてみると、そこには驚愕の内容が書かれていたのです。

 

 

 

 

 

これ、家の前に落ちていたから拾ったんだけど、
美顔ローラーだろ? 早速使ってみる 母より

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事件だ…!

 

こんな新宿の純喫茶で、後輩から〇〇〇〇〇の勧誘を受けている場合じゃない。俺はキノシタくんに「母がキトクな状態に陥っているから、すぐ帰らなければならない」と言い、30分前に来て食べ終わったジャンボストロベリーパフェの会計も彼に任せて、その場を後にしました。

 

急いで帰れたおかげで、母に拾った他人のピンクローターを顔に当ててビューティー施術をさせる前に止めることができました。母にこれがどういうものなのかを説明し、母からは大変感謝をされましたが、あの場から立ち去るいい口実をもらった俺も助かったので、Win-Winというやつでした。母からあの言葉を聞くまでは。

 

「私は、首がグリングリンと動く大人のオモチャしか使ったことがないから」

 

あばよ涙。よろしく勇気。でも、母にその言葉の本当の意味を聞く勇気は俺にはありませんでした。おかげでイヤな思い出が1つ増えた、というお話です。

 



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