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俺にもあるぞ、異世界に行ったときの話。

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ネット系のオカルト話には、「さきらぎ駅」といった異世界に行った体験談が数多く存在します。実は、俺にもそんな経験があるのでした。とはいえ、子どもの頃の話なので、まあ、そんなにスゲェ面白い話でもないし、大人になってから「あれって異世界じゃね?」と思い当たった程度の話である。なので、期待せずに読んでください。

 

 

 

 

小学校4~5年生くらいの頃の話

自宅から自転車で15分くらい行ったところに工業団地があってですね。その中に、住宅街にあるものよりもずっと大きな「公園」があったんですよ。遊具が充実していたので、ちょっと遠いんだけど、俺たちはたまにそこまで遊びに行っていました。

 

「つきやま」って分かりますかね。土を盛った山で、真ん中にコンクリート製のトンネルが通っている山。あれがありました。けっこう大きなサイズで、トンネルの長さが8~10メートルくらいあったんじゃないかな。トンネルのサイズは、小学4~5年生が少しかがんで進めるくらい。トンネル内に照明なんてありませんから、向こう側の出口が明るく見えていて、真っ暗なトンネルの中を進んでいく…感じでした。

 

その日、友だちが1人また1人と帰っていく中、なんでか知らないけど俺はその公園に残っていて、1人で遊んでいたんですよ。季節は10月くらいだったかな。気が付くと、夕焼けは沈み始めていました。

 

で、つきやまですよ。俺は度胸試しになるひとり遊びを思いついていました。前述した通り、トンネル内は真っ暗なんです。出口の灯りだけが頼り。周囲が暗くなってくれば、トンネルの出口も暗くなってきます。そのトンネルをどこまで暗くなるまで通り続けられるか。ひたすらトンネルに入って通り抜け、つきやまの周囲を回って入口に戻り、またトンネルに入っていく。これをくり返していくと、時間がどんどん経過して、周りは暗くなっていきますよね。どこまでトンネルに入り続けられるか。自分の恐怖心との戦いになる遊びでした。

 

トンネルに入って通り抜け、つきやまの周囲を回って入口に戻り、またトンネルに入っていく。これはくり返しました。何度も何度も。少しずつ周囲は暗くなっていき、公園内は街灯がつきました。トンネルの入り口から見る出口の灯りは、もう灯りなんて言えなくて、黒じゃないくらいの背景が見える程度。それでも俺は、トンネルに入り、トンネルを通り抜ける。これをくり返していました。

 

何十回やったでしょうか。トンネルの入口から出口を見ると、なんか出口が明るくなっていました。「えっ?」。子どもでしたが、「おかしい」と思いました。だって、入口に立っている自分の周囲は結構暗い。当然、出口のほうも暗いはずなのに、トンネルから見る出口は昼間のように明るくなっていたのです。

 

俺は誰かに意見を聞きたかったのですが、いっしょに遊びに来ていた友だちはみんな帰っていました。知り合いじゃない子どもが何人か遊んでいましたが、トンネル通過に夢中になっている間に、みんな帰ってしまったようです。もう一度、トンネル入口から中をのぞいてみると、やっぱり出口は明るい。なので、当時の俺はこう考えました。何かの光が出口のあたりに当たっているのではないか。その秘密を解き明かしてやろう。で、トンネルの中に入ったんです。

 

ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ…

 

スニーカーがコンクリート製のトンネル内の道をこする音だけが響きます。出口の明かりがどんどん近づいてきます。そしてたどり着きました。

 

「昼」だったんです。

 

トンネルの向こうは昼でした。トンネルから少し顔を出して空を見ると、青い空が広がっていました。周囲の風景は公園のそれでした。時間だけ昼に戻っている?よく分かりません。ふと気が付くと、遠くで、ゴーン、ゴーンと、まるでマンションの建築現場のような音がします。何の音か確かめようとトンネルから出ようとしたとき、なぜだか知らないけど何か予感(?)がしました。なので、トンネル内で向きを変えて、入口のほうに変えることにしたのです。暗闇の先に見えるのは、トンネルのカタチに縁どられた「暗くなっている公園の景色」でした。それを見て、すごくほっとしたのを覚えています。

 

そして、トンネルの入口から出てきました。で、あらためてトンネルの中を覗くと、出口のほうは明るくなんてなく、暗くなった公園が見えるだけでした。そこではじめて、「あのまま出ていたら二度と帰ってこれなかったかもしれない」と戦慄し、ガタガタ震えながら、自転車に乗り、俺は家路につきました。

 

まるで、あのとき1回だけ、トンネルの出口が別のトンネル出口とつながっていたような、そんな印象を受けました。

 

不思議な出来事とか、自分の勘違いとか、ずーっと思っていたのですが、大人になってから、異世界に迷い込んでしまう方法として「同じ動作をくり返す」というものがあることを知りました。そういえば、あのとき、俺はずっと同じ動作、トンネルに入って通り抜けて、出口から出て、つきやまの周囲を半周して、入口からトンネルに入って…というものをくり返していました。

 

んで、プログラムを勉強していたときに思ったのですが。

 

世界にあふれているオカルトな出来事は、この世界のバグなのではないでしょうか。創造主が想定していない動作を行なったとき、パラメーターが異常値になったことで何かのフラグが立ちあがり、予期せぬ動作が起こってしまう…みたいな。俺のトンネルの件に関しては、出口の座標が別宇宙のものと数字になってしまったとか。異世界に迷い込んだら向こうの食べ物を食べると帰れなくなるという話も聞きます。あれも、向こうの食べ物を食べたことで向こうの世界での新しいフラグが立ちあがり、向こうの世界を構成するプログラムに組み込まれてしまうため、戻ってこられなくなる…とか。

 

そんな妄想も膨らむ、俺の異世界に遭遇したときの話でした。
一応、実話なのですが、信じるか信じないかはあなた次第です。m(_ _)m