ほぼ日刊レトロゲームレイダース

レトロゲームについて、ほっこり&もっこりする思い出話と雑談多め



筐(はこ)物語。

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こんにちは、レトロゲームレイダース/ジョーンズです。
今回は、恋のお話です。

 

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春。

彼女とはじめて出会ったのは、母に連れられて行った喫茶店だったと記憶しています。そこでかいがいしく働く姿を見て、まだ小学生だった俺は、まさにひと目で、恋に落ちてしまったのです。それから、彼女を想う日々が始まりました。しかし、まだ子どもだった私は、彼女を自分のものにするためには何をすればいいのか、皆目見当がつかず、想いだけが募っていきました。

 

夏。

小学生だった俺は、通っていたスイミングスクールの臨海学校で千葉県の九十九里浜に行きました。そこで止まった民宿で、私は再び彼女と運命の再会を果たします。しかし再会した彼女は、以前会ったときのような若々しさは感じられず、疲れきっていました。それでも俺は彼女に会えたことが嬉しくて、彼女にふれて話しかけました。しかし、彼女は反応しません。どうしたんだろう。すると、民宿のおかみさんが私に言いました。「その子は壊れちゃったのよ」。その言葉が示す事実に、私は大きな衝撃を受けたのです。

 

秋。

彼女のことは忘れよう。幼い俺はそう決意しました。どうせ手に入らないのだから、それなら忘れてしまったほうがいい。しかしある日、町の本屋さんに置いてあった雑誌で、俺は彼女を見つけました。彼女は以前、雑誌に載るような仕事をしていたのです。そこに載っていた姿は、まだ壊れる前の彼女で、大勢の男たちに囲まれ、弄ばれているというものでした。子どもが見るには刺激が強すぎた光景だったかもしれません。だからこそ、義憤に駆られ、幼い俺は自分の気持ちを自覚できました。彼女のことをやっぱり忘れられない、と。

 

冬。

私は親や親戚のおじさんからもらったお年玉を集めて、夏に行った民宿に連絡を取りました。このお金で、彼女を引き取ろうと思ったのです。親に相談はしませんでした。でも、なんとかなる。そう信じていたのです。「あの子はもうウチにはいないよ」。かえってきたのは、そんな言葉でした。今はもう、どこにいるのか分からないとも。頭が真っ白になりました。こうして僕の初恋は終わりを告げたのでした。

 

大人になって。

俺は彼女を手に入れることができました。そのとき、俺はすでに結婚をしていたので、彼女とは「密会」というカタチです。これが不倫だとは俺は思っていません。俺がお金を払って、ただ一方的に彼女を弄ぶだけ。完全に割り切った関係です。彼女もそのことを理解しています。

 

恋というものはとっくの昔になくなっていました。彼女を手に入れた瞬間、消え失せてしまった気がします。最初は「ひゃほーい、基板(本番)行為ができる!」と喜んでいましたが、飽きるのは意外と早かったです。それどころか、俺は最近、彼女のことが疎ましく思える機会が増えてきました。1つは重いこと。2つめはアレのとき意外とうるさいこと。3つめは、捨てるに捨てられないことです。だからイライラしないように、最近は会う回数を減らしています。俺と彼女にはそれくらいのキョリ感がちょうどいいのです。

 

 

 

 

 

彼女の名前は「テーブル筐体」。

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俺の青春時代の大半は、彼女を手に入れるための葛藤の連続だったともいえます。大好きだけど、近くにいすぎると、小学生の息子がスティックをガチャガチャやって壊すので、ゲームコレクションを保管しているセカンドハウスに置いています。

 

 

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