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【本のレビュー】『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』が、アタマにあったヤなことがすべてフォーマットされるほど笑えた話。

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こんにちは、レトロゲームレイダース/ジョーンズです。突然、ノース・スターズ・ピクチャーズって会社をご存知ですか?漫画家の原哲夫さん、北条司さん、次原隆二さんが取締役、週刊少年ジャンプの黄金時代を生きた編集者・堀江信彦さんが代表取締役を務めており、コミックバンチを手がけたり、漫画家の生み出したコンテンツを上手くビジネスにしていこうとしている会社様です。で、そこがまたやりやがったのが、こちらの『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』なのでした。

 

 

 

時は世紀末――大就職氷河時代

199X年。世界は核の炎に包まれた。そんな時代、当然のことながら就職先を探すのは難しいわけで。しかし、主人公の村人ノブは、「住み込み三食付き。誰でもできる簡単な仕事」という求人広告のあまーい言葉に騙され、行き着いてしまったところは拳王軍なのでした。

 

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(完全な虚偽広告…!) 

 

北斗の拳』をよくご存じない方に説明させていただきますと、「拳王軍」というのは拳王ラオウの配下にいる、モチカンで肩パットにトゲがついていて、善良な市民には強いけどケンシロウには弱い、いわゆるザコの方々のことです。

 

本作は、拳王軍の新入社員ノブ目線で語られる、『北斗の拳』のツッコミどころ満載のザコたちの生態にスポットをあてたギャグマンガ。『北斗の拳』をなんとなく知っていると、脳みそがとろけるくらい面白いです。

 

例えば、『北斗の拳』のザコたちは原作でも本当にアタマが悪いのですが、三食付きと言いながら野菜のスープしか出てこない拳王軍。先輩たちはどうしてあの屈強な体を維持できているのか、不審に思うノブ。しかし、やさしい(?)先輩がその答えをあっさり教えてくれます。

 

「そりゃあ、おめー、村襲って奪ったメシ食って

 鍛えてんじゃねーか」

 

「えーーっ!!」とドン引きするノブに対して、やさしい(?)先輩たちはいいことを思いつきます。

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思考回路がショート寸前(笑)。しかし、新入社員歓迎のために襲った村は、自衛のために屈強な男たちを揃えており、先輩たちは返り討ちにあってしまうのでした。

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それでもポジティブ(笑)。とにかく先輩たちの思考は単純で、お腹が減ったら食べる、暴力を使いたくなったら殴る、という具合。基本的に、「蓄える」とか、「育てる」とか、そういう言葉は拳王軍の辞書にはありません。

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「来年なんかあるかよ!」「明日より今日なんだよ!」は名言(笑)。おなもみを守ったおじいさんと思考回路が180度ちがうわけです。

 

そんな拳王軍は、「道に迷った旅人を待ち構える」といった非常にまわりくどい作戦をいくつか立てており、その1つのリハーサルに新入社員のノブは参加させられます。それがこちら。

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原作でも、ケンシロウに至極真っ当な理由でひと目で見破られる拳王軍のワナ、その誕生秘話が明かされます。

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拳王軍といえばバイクです。ノブにも「乗れ!」と指示が下るのですが、残念ながらノブは二輪免許を持っていません。そのことを先輩に伝えると、

 

「免許って、この世紀末に自動車学校がねえよ!

 持ってる持ってないを誰が取り締まるんだ!?

 ノーヘルやスピード違反も怖えってか!」

 

さすが、拳王軍クオリティ。基本は「バッと跨って、グイッとアクセル回して、身体で覚えるんだよ!」とのことでさすがです。みんなヤンチャなので、このような事故も珍しくありません。

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そんな愉快な拳王軍なのですが、ついにアイツの魔の手が近づいてきます。近頃、ナワバリ内で、拳王軍の部下たちが体の内部から破裂するような不審な死に方をしているというのです。目撃者の話によると、敵は胸に7つのキズがあるとか…。

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基本的にみんなアタマが悪いので、なかなか正確な敵の情報が伝わらず、むやみに時間だけが過ぎていくのでした。

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こんなノリがずっと続いていく漫画です。脳みそがとろけるくらい、何も考えなくていいところがGOOD!!(褒め言葉)。『北斗の拳』の原作もついつい読みたくなる一冊。秋の夜長にいかがでしょうか。