ほぼ日刊レトロゲームレイダース

レトロゲームについて、ほっこり&もっこりする思い出話と雑談多め



【思い出の家族旅行】前の会社をやめてニートだった頃、まだ元気だった父と母と最後の家族旅行として行った旅行が、本当に最後の家族旅行になってしまった話。

もう15年以上前の話になりますが。

新卒で入社した販売店の仕事を疲れきって退職。激務で疲れた心と体を癒すために、しばらくニート生活をしておりました。当時はまだ実家通いだったこともあり、朝から晩まで、ゴロゴロしているか、ゲームをしている私を見て、母親が言いました。「アンタ、そんなにヒマなら旅行に行こう。最後の家族旅行よ」。

 

 

 

正直、あまり乗り気ではなかったのですが、費用は全額、親が出してくれるということで、ニートの私はダメージ0。旅行先のおもちゃ屋ハードオフで「掘り出し物のゲームを探せるかも…」という思いも手伝って、社会人になってからの家族旅行に行ったのでした。場所は、某有名温泉地です。

 

結論から言うと、

この旅行は笑っちゃうようなトラブルしか起きませんでした。

 

まず温泉地に着いて。母親が友人から「すごくいいお店」と聞いてきた、山菜・きのこ料理店に行きました。ところがこの料理店、きのこを専門に扱っているからなのか、男性生殖器の置き物が所せましと置いてあります。その数、ゆうに300以上。きのこの山ならぬ「ちんこの山」です。きのこ料理も大して美味しくありませんでした。

 

私がトイレに行った時、厨房の奥から、料理長と弟子の会話が聞こえてきたのですが、その内容が「バカッ!これは毒だと言っただろう!」という、嘘みたいな本当に話でございます。この店を紹介した友人と、母は旅行後に縁を切ったそうです。

 

次に温泉旅館。びっくりするようなパネマジに遭遇。パンフレットではすごくキレイに写っていたホテルですが、実際はかなりひなびた様相であり、半分ホーンテッドマンションでした。旅行パンフレットではこういうことは良くありますが、それにしてもひどい。加工マシマシ状態。Photoshop大活躍の出来映えでした。まあ、別にホテルはどうでもいいのです。ここを拠点に周辺へ観光に行ければいいのですから。

 

ところが、その日、台風が温泉地に直撃しました。横殴りの風がすごく、とてもじゃありませんが外出なんてできません。私は部屋の窓際に設置されていた掘りごたつに入りながら、暴風域の中、傘をさして歩こうとする観光客。徐々に水位を増していく川。そして川の氾濫という様子をずっと眺めていました。これはこれで楽しかったです。

 

そして帰り。台風により土砂崩れが起きたため、電車が動いていませんでした。しばらく駅前の喫茶店で家族三人で時間をつぶしていましたが、どうにもこうにも埒が明かないのでもう一泊することに。今度はちゃんとしたホテルに泊まろうと、観光案内所に相談に行くと、案内されたのは昨夜泊まったホーンテッドマンションでした。一度結ばれた縁はなかなか切れないものですね。

 

そんな珍道中だったのですが、幼いころから両親に連れて行ってもらった旅行の中で一番楽しく、思い出に残る旅行となりました。この一件で、旅先でのトラブルをどう楽しむかが、旅行の面白さだと私は知ったのでした。

 

そしてあの時、「行っておいて良かった!」と心の底から思います。なぜなら、あれが最後の家族旅行になってしまったからです。私が新しい仕事に就いてからと忙しくなってしまい、旅行に行けるような連休は取れなくなりました。その後、父はガンになり、他界。母は足を痛めて、自由に外出できなくなってしまうことに。あの時が、家族旅行に行ける最後のチャンスだったのだと、今にして思います。行っておいてよかったなぁとも思います。

 

「親孝行、したいときに親はなし」なんて、言葉がございます。後悔をするくらいなら、行動をしたほうがいいのでしょう。幸せの定義は人それぞれですが、人生における幸せは、ゲームに例えると、どれだけイベントコンプリートできるかどうか?だと思います。私の場合、社会人になってからの家族旅行というイベントを発生させました。それが後々、「最後の家族旅行」という思い出になりました。

 

みなさんも、後悔のない選択をどうぞ。