ほぼ日刊レトロゲームレイダース

レトロゲームについて、ほっこり&もっこりする思い出話と雑談多め



【レトロゲームの話】 『グーニーズ(ファミコン版)』と、セブンイレブンと、ご褒美のほっぺにキッスの話。

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『グーニーズ(ファミコン版)』とは、1986年にコナミから発売されたファミコン用アクションゲームです。

 

実は、ATARIやコモドール64といったパソコン用ゲームとして誕生し、その後コナミがMSXにこの作品を移植して、そこからステージクリア型ゲームに再編したのがこのファミコン版だったりします。経緯がちょっとフクザツですね。

 

今回は、そんな『グーニーズ(ファミコン版)』の思い出について語りたいと思います。

 

 

 

 

1980年代のコナミは、アイデア豊富でユニークなゲームをつくるメーカーでした。しかし、ゲームの難易度はちょっと難しい。言いかたを変えれば、やり応えのあるゲームをたくさん作っていたと記憶しています。

 

そのような中で、『グーニーズ(ファミコン版)』は異質な存在でした。そこまで難しくない、頑張ればクリアできそうなゲームだったのです。

 

ゲーム内容は、6面構成のステージクリア型。敵を倒してバクダンをゲットして、ステージ内に点在するドクロが描かれている扉の前にセット。扉を爆破して、捕らわれのグーニーズの仲間、もしくはステージクリアに必要なカギを見つけるというもの。

 

ステージが進んでもステージクリアのためにやることは一緒。しかし、ステージごとに特徴があり、だんだん難しくなっていきます。

 

例えば、ステージ1の廃屋レストランは練習ステージ。「グーニーズとはこういうゲームだ」というアプローチになっています。クリアもそんなに難しくありません。

 

ステージ2は地下通路。落ちると死ぬ穴が出てきたり、エリア移動が出てきて、残り時間を意識する必要が出てきます。ステージ3は洞窟。マップがさらに広くなり、水滴や蒸気といったステージギミックの攻撃手段が増えてくる…といった具合。

 

しかし、本作の面白いポイントは、ステージ内に隠されているアイテムをきちんと取っていくとゲーム難易度が飛躍的にカンタンになるという点。

 

例えば、耐火服があれば天井からのガスバーナー攻撃でダメージを受けなくなります。防水服を取れば、水滴や蒸気をシャットアウト。ヘルメットがあれば落石のダメージを防げる…という感じ。

 

つまり、アイテムを見つけていけばゲームクリアは難しくない、ということなのでした。

 

 

「このゲームクリアできたら、ご褒美あげる」

 

そう提案してきたのは、近所に住んでいる友人アッシュの姉シェリルでした。

 

その日、私はアッシュの家に遊びに行き、リビングのテレビの前でアッシュが「絶対面白いからやってみろって!」と激推ししてくる『グーニーズ(ファミコン版)』をプレイしていました。そしてそれは、たしかに面白かったのです。

 

アッシュと2人で『グーニーズ(ファミコン版)』に夢中になっていると、いつの間にか、中学生(1年生)のアッシュの姉のシェリルが帰ってきて、リビングで私たちのゲームプレイを見ていました。そのうち、アッシュのお母さんが買い物に行き、アッシュが「いっけね、友だちにドンキーコングの算数遊びを返しに行かなきゃ」と一時的に外へ。

 

夕方になって少し暗くなった家の中で私とシェリル姉さんは2人っきり。私はシェリル姉さんと交替でゲームをしていました。そこで、あの言葉が出てきたのです。

 

「今日はムリだよ」

「じゃあ1週間あげる。練習できるでしょ」

「それならできるかも」

「じゃあ、約束」

 

私と彼女は指きりをしました。その時気が付いたのですが、シェリル姉さんは制服のままでしたが、靴下を脱いでいて裸足という姿。白く長い脚を惜しみなく見せていて、小学生の私でもちょっとドキドキしました。

 

『キン肉マン マッスルタッグマッチ』と交換で『グーニーズ』を借りた私は、家に帰って猛特訓…といきたいところですが、私の家はゲーム時間にはうるさく、プレイは1日1時間が鉄則。1日1時間ずつ5日間くらいプレイしつづけて私は1つの結論にたどり着くのでした。

 

「このままではクリアできない…(どーん)」

 

そう、レトロゲームレイダースとか大層な名前を名乗っているくせに大してゲームが上手くない私のゲーム偏差値は、小学校から今に至るまで変わりません。とにかく、『グーニーズ』ですらもクリアは難しかったのでした。

 

考えた挙句、私は自分に足りていないものを発見。それは、アイテムをきちんと取っていないことでした。

 

前述した通り、『グーニーズ(ファミコン版)』はアイテムさえきちんと取れば、難易度が大幅に下がるのです。しかし、問題はアイテムの取りかたでした。アイテムを出現させる方法は、「各ステージの任意の場所で、特定の方向キーを押す」というもの。それが分からない。今ならググレカスなのですが、当時はまだGoogle先生はいらっしゃらなかったのです。

 

じゃあ、どうするか。ゲームの攻略本に頼るしかないと私は思いました。本屋に向かいます。後に金もうけに走り闇堕ちする本屋ですが、この頃はまだ健全で、『グーニーズ』の攻略本もありました。が、シュリンクがかけられていて開けない。なんとか隙間から見ようと試みましたが、店員さんに咎められてしまう始末。

 

失意のまま町を歩いていた私は、最近できた町に1つだけのコンビニエンスストア、セブンイレブンに行きました。この頃のセブンはまだ朝7時開店、夜11時閉店であり、入り口も自動ドアではなかったのです。その一角にある雑誌スペース。その棚に、立ち読みができる状態での『グーニーズ』の攻略本がありました。

 

ウヒョー状態になった私は、学研の科学によく広告が載っていた速読術と超記憶術を駆使して、全アイテムの出現場所と出現条件を記憶。決戦の日に備えたのでした。

 

そして、決戦当日。

 

私はアッシュの家で無事に『グーニーズ(ファミコン版)』をクリア。「おっ、ジョーンズすげえじゃん!なんで、そんなにアイテムの場所知ってんの?」とアッシュは大喜び。その日もリビングにいたシェリル姉さんも、「やったじゃん。すごいね」と褒めてくれました。

 

ところが、シェリル姉さんは約束のご褒美をくれる気配がありません。私はそれが不満でした。しかし、自分から言うのも男らしくないと思ったので、気が付かないふりをしたものです。

 

「あっ、ウンコしてぇ!」

 

アッシュはよくウンコをするヤツでした。「ゴメン、ジョーンズ。ちょっとトイレ行ってくるから、そのゲームやってて!」。そして私は、アッシュがやりかけていた『かんしゃく玉投げカン太郎 東海道五十三次』を代わったところで、

 

「約束のご褒美をあげる」

 

と、アニメみたいにほっぺにキス。そのあと、唇にも。一瞬の出来事でした。

 

しかし、唇のほうは勢いがあったこともあり、ガチッと歯と歯がぶつかって、マシュマロの柔らかさとか、レモンの味とか、そんなものは感じることなく、歯と歯がぶつかると脳に直接ガチッというのがくるんだ、ということを知りました。

 

シェリル姉さんは、ちょっと失敗したという表情を見せましたが、特に何も言いませんでした。私も何も言いませんでした。

 

後年、映画版『グーニーズ』のラストシーンを見て、あのとき、シェリル姉さんがやりたかったことはこういうことだったのかと、何か分かったような、何も分からなかったような、そんな話です。


と、


甘酸っぱい思い出のように書いていますが、シェリル姉さんは容姿のほうがとても個性的だったこともあり。過剰なサービスはこちらも求めていなかったこともあり。この話はどちらかと言えば、もらい事故だったことを告白しておきます。