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【映画レビュー】 『ブラックパンサー』は、"マーベル版ライオンキング"であり、"インフィニティ・ウォー"のプロローグ。

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マーベル・シネマティック・ユニバースの18作目、『ブラックパンサー』を観てきました。

 

『アイアンマン』や『キャプテン・アメリカ』に比べるとマイナー感の強いブラパンを観に行くべきかどうかは正直悩みどころ。某シネマズに勤める知り合いも「見込めないかもねー」とコメント。しかし、私が所属する社内サークル「仕事帰りに映画観て帰るアベンジャーズ」のメンツと映画館入りすることで、心折れることなく、観賞に至ったわけです。

 

 

最初に私の『ブラックパンサー』の印象を語っておきます。

 

本作の主人公であるティ・チャラ王子ことブラックパンサーは、マーベル・シルマティック・ユニバースの中では、アベンジャーズの内部崩壊を描いた『シビルウォー・キャプテンアメリカ』 で初登場したキャラクターです。

 

"ウインターソルジャー"ことバッキー(キャプテンの親友)と壮絶なハイウェイでの追いかけっこは見物でした。が、『シビルウォー』では、個人的に大好きなアントマンとスパイダーマンのほうに意識がいってしまい、ファザコンなのに不安定で、その割に出番の尺が長い優遇キャラという印象。『シビルウォー』の最後では、敗戦側アベンジャーズメンバーを自国ワカンダに匿う描写も描かれ、スターク社長よりも金を持っている様子が分かりました。

 

てな具合で、ぶっちゃけ、ティ・チャラ王子1人にスポットを当てた作品にどれだけの魅力があるのか。それこそ、『アイアンマン』1作目のように、ティ・チャラ王子だけの物語では興業的にも正直キツイだろうと予想。ゆえに、匿っているアベンジャーズメンツが出てきて、ドッタンバッタンすることを期待していたわけです。

 

ところが、アベンジャーズは出てきませんでした。

 

『ブラックパンサー』は、ブラックパンサーとゆかいな仲間たちだけが活躍する物語です。マーベル・シネマティック・ユニバースとしての同一世界観キャラとしては、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に出てきた希少金属ヴィブラニウムを売りさばいている武器商人クロウと、『シビルウォー』に出てきたCIA捜査官ロスの2人だけです。

 

じゃあ、面白かったのか?

 

というと、単体でもすげえ面白かったです。個人的には、『インクレディブル・ハルク』、『マイティ・ソー』1作目、『キャプテン・アメリカ』1作目と同等レベルの面白さと感じています。

 

『ブラックパンサー』は、ティ・チャラが自分の道を見つける物語です。前国王がテロで亡くなったことにより王位を世襲するわけですが、それは表面的なこと。精神的に王になるとはどういうことかを悩み、苦しみ、自分が進むべき道を見出します。奇しくも、同時期に現れたヒーロー・スパイダーマンの『スパイダーマン:ホームカミング』でのテーマと同じです。

 

『ブラックパンサー』の作品としての面白さは、黒人やアフリカの途上国に対して私たちが抱いているイメージを逆手に取っているところでしょう。技術力の低い病院しかないと思わせておいて、現代医学では治療不可能なケガも治せてしまう。儀式用と思っていたヤリが、最先端の科学技術で作られた万能武器だったり。「格下と思っていた人たちが、実はスゲェ!」というのが、本作のわくわくポイントと感じました。

 

物語の流れとしては、ディズニーの『ライオンキング』的なところがあり、正統な王のはずが、さまざまな思惑によって、一度はその座を追いやられ、信頼できる人たちの力を借りて、もう一度立ち上がるという展開です。王道です。

 

そのような中での本作オリジナル要素は、ティ・チャラ王子の脇を固める個性豊かな仲間たちでしょう。親衛隊の隊長オコエ。元恋人のナキア。スターク社長並の天才にして妹のシュリ。おいしいところを持っていくジャバリ族のリーダーのエムバク。彼らによって、ティ・チャラも、『ブラックパンサー』という物語も、支えられています。

 

『ブラックパンサー』の立ち位置について。

マーベル・シネマティック・ユニバースの中では、ウルトロンのボディになった大量のヴィブラニウムがどこで手に入れられたのかという謎が解き明かされます。時系列的には『シビルウォー』の後の話であり、『スパイダーマン:ホームカミング』とほぼ同時期の話であり、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』の少し前の話。『インフィニティ・ウォー』では、本作の舞台であるワカンダ国が主戦場になると言われており、『ブラックパンサー』は『インフィニティ・ウォー』を楽しむ上で、舞台と主要キャラクター紹介という位置づけでもありそうです。

 

あと、どうでもいい話ですが、本作の釜山の怪しいカジノの入り口に立っているおばさんは、『ブレードランナー』で強力わかもとのCMで芸者さんを演じているアレクシス・リーさんとのこと。

 

『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』は、アベンジャーズ再集結と何人かのヒーローの別れが示唆されており、一説には敗北の物語という噂も。楽しむためにも、『ブラックパンサー』は押さえないわけにはいきませんな。

 

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 (みんなで行ってきた図)